点を100個打つには点を100個打たなければならない。けれどカスタムブラシなら……?
クリスタで絵を描く時に、時々点描っぽい表現をやるんですけど、一点一点書き込むとものすご〜…………く時間がかかるんですよね。点の数だけ動作が要る。点を100個打つには点を100個打たなければなりません。
私はかつて、こう教わったことがある──あえて効率を追い求めないことでたどり着ける表現もあると。それもあって、とくに絵についてはなんでもかんでも効率よくやるよりも、線も塗りも決まったやり方をせず常に模索しながら制作するスタイルを取っていました。
って言えば聞こえはいいんですけど、ただ単に効率化する術というか、「こうしたら効率が良い」という手段を見つけても、やりかたを覚えることがちょっと苦手だったので(今日のポンコツアピール)、「やり方を決めない」方向に逃げてる部分は少なからずあったと思います。だって描いたら描けるんだもん……(小声)
しかしぐみたちはある時ふと考えました。
「点描風ブラシ作ったら、めっちゃ早いのでは……」と。

ということで、調べた結果
このようなポンコツにもできるかもしれない……ということが、わかりました。 自作ブラシ、いけるかも!!

じゃあやってみるか……。
今まで触ったことなかったけど、便利な機能はガンガン使ったほうがいい。こういうのは触って覚えるものだ。
以下、簡易手順。
①ブラシ先端用の画像素材を作り、素材登録を行なう
②カスタムサブツールを作成し、画像素材をブラシ先端に設定する
③サブツールの設定から、色々な設定を弄って調整する
を、やれば……いいんだな……!?
①ブラシ先端用の画像素材を作り、素材登録を行なう

……ということで、作った画像がこれ。普段使っているブラシで、いつも描くような点描っぽい画像を作る。点を打つ→調整する、を繰り返していい感じのバランスになったら完成。
素材を登録する前に、【レイヤープロパティ】を弄る。今回は塗り用のプラシを作りたいので、【表現色】を【グレー】にしておく。すると描画色を選んだ際にきちんと反映されてくれる。カラーのまま登録した画像を使うと描画色の影響を受けなくなる。それはそれで使い所があるんだけど、今回は点描風塗りブラシを作りたい。
素材登録は【編集】→【素材登録】から行なうことができる。素材名はわかりやすい名前にしておくと、後で設定する際に呼び出しやすいので「dot500_01」とした。ドットで500pxだから「dot500_01」。
まっ…… て…… 今スクショ眺めていて気づいたんだけど検索用タグ!?そんな便利機能あったんですか!?気付いてしまったからにはこれから作る自作素材全部にgummiタグを付けてやる。やってやるわ!!!
これめっちゃ便利じゃん!!もっと早く気付きたかった!!!!!!!!くそおぉおお!!!!!!!!!!
でもとりあえずこれで素材の設定はOK。やっぱり触ってみないことには、分からないことだらけだ……。
②カスタムサブツールを作成し、画像素材をブラシ先端に設定する
既存ブラシで気に入った設定のものがあればそれをコピーして編集するでもいいと思うんですが、今回は完全新規ブラシとして作ってみよう、ということで
【サブツール】から【カスタムサブツールの作成】を選択し、まず初期設定をする。


これらの設定は後から【サブツールの設定】で変更可能。ツール用のアイコン画像を作ってPNGあたりで保存しておけば、【ツールアイコン】→【ユーザー設定】から呼び出してカスタマイズできるっぽい。よく見るツールアイコンたち、ここで設定するのね!
【ツールプロパティ】の、スパナのアイコンから設定を呼び出して……


【プラシ先端】→【素材】→【ここをクリックして先端形状を追加】する、んだけど……画像を選べばいいんだよな。さっき作ったタグを……
!?
多い多い多いタグが多い!タグエリアがすごいことになってる!!!!!!ぐみをさがせになってる!!!!!!!!さきほど設定したgummiタグを見つけるのもちょっと手こずりました。結局dot500の500で検索かけた。命名規則をなんかいい感じにしておくと後で検索から呼び出せるので、名前って大事だなあと思いました。

画像は複数選択が可能でした。Shiftキーでいける!地味に助かる!(画像が多いから、タブを閉じたらもうお前のことを見つけられない)
設定できていれば、こんな感じになっているはず。あとはひたすら設定を弄るだけ。

③サブツールの設定から、色々な設定を弄って調整する
ここからはひたすら弄る。点描だから散らすのが良い気がする……ということで【散布効果】の設定を調整する。【粒子の向き】を右側の小さいアイコンからランダムで変化するように設定した。【粒子サイズ】はその都度弄る……で良さそうだけど、【ブラシサイズに連動】の有無で使い勝手がかなり変わるので、複製して二つ使うことにした。
で!
背景にワ〜っと+人物にオーバーレイでぐみドットを掛けてみた。
まだまだこれから調整するんですが、普段やる点描っぽい表現とはまた異なるものに仕上がった気もします。でも全然実用いける!と思いました。カスタムブラシ……これ、楽しいぞ!!
クリスタ、恐ろしく多機能なのですが、とても楽しいツールなのでもっと仲良くなりたいな。知らない機能が多いままでもなんとなく使えてしまいますが、使ってみると「思ったより奥が深い……!?」と驚くことが多い気がします。こだわる人はとことんこだわれるし、近道を探すはずがかえって遠回りになる……ということも全然ありそうですね。でも、絵の制作ってそういうもんだよねって思っています。これからもガンガン寄り道しつつ、楽しく絵を描いていきた〜い!
余談・ぐみ散らしを作った
ここに、4つのアイコンがあるじゃろ?

既存の配布ブラシで、めっちゃ模様を散らせるものがあるので、設定をお借りして……
こうじゃ!

ぽん!!
すごい散る
ものすっごい散る
こちらのブラシ、①の【素材登録】の際、表現色を【カラー】にしたまま設定しています。そうすっと描画色の影響を受けないんだねえ!!
ペンをすべらせた時間、おおよそ3秒。3秒で100体くらい増やせる。すごい。
まだまだ分析が甘いんですが、こんなにいっぱい散らせるなら、なんか色々作って遊べそうだな〜と思いました。